自治研センター講演会「『信じて待つ』をやめる」を開催

6月5日(土)、自治労とやま会館において、引きこもり問題への対応を考えるため、「信じて待つをやめる」と題して、認定NPO法人ニュースタート事務局のスタッフの久世芽亜里(くぜ・めあり)さんから講演をいただきました。

国の推計によると100万人は存在するとされる引きこもり。昨今は8050問題などが表面化しています。彼らを自立へと導くために親たちは何をするべきなのか。 認定NPO法人ニュースタート事務局は、94年に活動を開始して以来、家族だけでは、解決することが困難なこの問題に取り組み、数々の若者の社会復帰を支援してこられました。

講演では、自立したケースの本人や、その親をインタビューしたビデオを通じて、どのようにして就労までにつながったのかが紹介されました。

基本的には、ケースバイケースで状況に応じて働きかけを行っておられるということですが、解決するために大切なことは、状況が固定してしまい長期化する前に、いずれ本人が自分で動き出すだろうと、ただ「信じて待つ」のではなく、情報を集めて本人に選択肢を与え、動き出すために背中を押し続けること、変化をもたらすためにも家族以外の他者からの働きかけがカギであると述べられました。

講演後も参加者からの質問に丁寧に答えられ、たいへん貴重な示唆に富んだ講演会となりました。